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「平清盛」視聴率がイマイチな7つの理由

仮の理由にしても、全然納得出来ないんです!

日刊スポーツ:「平清盛」視聴率がイマイチな7つの理由
NHK大河ドラマ「平清盛」の視聴率がついに12%台になった。実際、傑作だと思って見ていた私でさえ退屈になってきた。デスラーやシャアのように、凡人より一枚上手な悪役ヒーローにわくわくしたかったのに、主役が誰よりも凡人というまさかの展開。この際だから、なぜこんな視聴率になっているのか、余計なお世話だが考えてみた。

(1)画面が見えない
 荒廃したホコリ臭い時代を表現するため、コーンスターチの煙をもくもく焚く映像手法。兵庫県知事の「画面が汚い」発言で一躍話題となった。個人的にはありだと思っていたが、みるみる度を超えて、もはや視力1・5の私でもよく見えないほど画面が真っ白。屋外ばかりか御所内も煙まみれで、ニッカンのテレビ欄担当者も「送られてくる写真がみんな煙でぼやけていて、紙面に掲載できるものがない」とぼやく。NHKの主要視聴者層である老眼世代にはキツい映像で、脱落の一因かも。

(2)主役が目立たない脚本
 主要な登場人物だけで45人もいる。クセ者ぞろいで、朝廷の権力争いやドロドロの愛憎劇などのサイドストーリーは充実しているが、肝心の清盛(松山ケンイチ)の描き方だけが恐ろしく雑。サイドストーリーに無理やりからんで大声を出すチンピラ状態で、むしろ脚本上のかせになっている感じ。男は仕事ができてナンボ。12話に至るまで「さすが」と思わせる男の仕事を何ひとつしておらず、何にあこがれればいいのか分からない。

(3)主役がいちばん凡人
 今のところ「大声」と「怒鳴る」だけの、7番手くらいのキャラ設定。一本調子でさすがに飽きる。せっかく歴史上の悪役キャラなのに、ワンピース人気に乗っかって「海賊王におれはなる!」の底抜けなルフィを目指した方向違い。デスラーやシャアのように「早く死んでしまえ」と思わせるくらいの憎らしさと、どっちが正義だか分からなくなるほどの圧倒的な才覚で、大河ドラマ初のヒールの美学を提示してほしかった。古い秩序の破壊者という意味では信長方面なのに、秀吉に寄せてしまって取り返しがつかない。

(4)平安時代のハンデ
 日本史の授業でも影が薄い時代で、「平清盛」も「壇ノ浦」も単なる"試験に出る歴史キーワード"。「信長と秀吉のどっちが好き」みたいな親近感がなく、「もし信長が本能寺で死ななかったら」と今の時代に重ねられる生々しさもない。マイナーヒーローや架空の人物を生き生きと立ち上がらせるには、市川森一や山田太一級の脚本力が必要なのだと実感する。

(5)和歌と草書で意味が分からない
 気持ちを和歌でやりとりして意味が分からないし、古文書みたいな草書の字幕も読めない。必死に意味を追ううちに場面がスルーし、ストーリーに集中できない。細川ガラシャや大石内蔵助など有名な辞世の句ならまだしも、日常会話を和歌でやられても...。西行(藤木直人)のドラマチックな別れに見入っていたら、藤木が突然歌会始みたいな節つけて「(略)その如月のぉ~~~~、望月のころぉ~~~~~ぉ」。もはや「百人一首も知らない無教養なやつは見なくて結構」みたいな演出意図にへこむ。受信料払ってあんまりな仕打ちに、チャンネルを合わせるガッツがへし折られる。

(6)途中で病死する
 平家物語だから最大のヤマ場は壇ノ浦までの源平合戦だが、その前に清盛は病死している。ヤシマ作戦あたりから本格化する大海戦も、清盛不在というトホホ感。NHKのせいじゃないけれど。

(7)裏が強い
 17%あたりの視聴率をコンスタントにとる日本テレビ「イッテQ」や、やはり2ケタを外さないテレビ朝日「ビフォーアフター」、民放全体でのスペシャル番組攻撃などにぎやかだが、同じ条件で「篤姫」は平均22・44%、「天地人」は21・18%を取った。今夏にはロンドン五輪中継もあり、清盛にとってはさらなる心配材料。

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NHKは今月上旬、放送記者クラブ加盟社の担当記者を集めてプロデューサー懇親会を行っている。「番組についてざっくばらんに意見を聞き、4月新番組へ弾みをつけたい」という意図だった。民放が予算潤沢な時代によくやっていた試みだが、NHKでは極めてまれ。清盛の低空飛行や「あさイチ」のエロ路線批判など、何かと視聴者とのズレを自覚しているのだと思う。

出席した記者によると、「平清盛」の磯智明チーフプロテューサーは、一般紙のお歴々からスポーツ紙まで、勝手な意見にまじめに耳を傾け、「前回のあらすじ」や「今回の見どころ」を流すなど試行錯誤をしていると話したという。

過去に何度も書いているが、私はそれでも「平清盛」は面白いと思って見ている1人である。実際、熱烈なファンも多い。しかし、タダで流れてくる民放じゃあるまいし、国民から強制的に受信料をとり、1話6000万円(決算概要より)もかけて作って「一部カルト的な人気はあります」ではかっこ悪い。

ベテランが関連会社などに退き、現在の大河ドラマは若い中堅どころが制作している。磯氏は私と同じ45歳。おそらく「黄金の日日」「獅子の時代」などの名作大河に心躍り、民放ドラマの黄金期をわくわくと見た世代のはずだ。この世代のドラマセンスが悪いと思われるとしゃくに障る。松ケンも「スタッフ、キャストが一丸となってやらなきゃいけない時期にきている」と悲壮感を漂わせており、なんとか盛り返してもらいたいばかり。
 
差し当たって、もう少し画面を見やすくしてくれませんか。


by cmailjp | 2012-03-28 18:54 |  └ 清盛の視聴率


( ‘ jjj ’ )/


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